1994年から1998年までの５年間で、６歳未満の幼児が自動車乗車中に事故に遭った際、チャイルドシート非使用時の死亡率は、使用時と比較して約４倍高いことがわかりました（警察庁の資料より）。そこで、自動車乗車中の幼児の安全を図るべく、2000年春からチャイルドシートの使用が義務付けられます。

2000年４月１日からチャイルドシートの使用が義務付けられることになります。道路交通法の改正は1999年３月に閣議決定され、国会決議を経て同年５月10日、法律第40号で公布されました。

チャイルドシートは、６歳未満の幼児を対象に使用させることが、ドライバーに義務付けられます。ただし、次のような場合には使用義務が免除されます。

• シートベルトがないなど、構造上チャイルドシートを座席に固定できないとき。
• 対象幼児の人数分だけチャイルドシートを座席につけると全員が乗車できないとき。
  （例：５名定員のクルマに、大人２人と６歳未満の幼児４人が乗る場合。全員分のチャイルドシートを取り付けるスペースがない時は、取り付けが可能な座席にだけ取り付ければよい。）
• 著しい肥満など、身体の状態によりチャイルドシートの使用が困難なとき。
• チャイルドシートを使用すると、授乳やおむつ替えなど、幼児の世話ができないとき。
• 疾病等のため、チャイルドシートを使用させることが療養上適当でないとき。
• 事業用のバスやタクシーがお客である幼児を乗せるとき。
• 病気や迷子など、応急の救護の必要から医療機関や官公署に幼児を搬送するとき。
• 自治体が許可を受けて運行している、いわゆる「過疎バス」に幼児を乗せるとき。

【違反した場合の罰則は？】

チャイルドシート使用義務違反となった場合、運転免許の取り消しや免許停止処分の基準となる点数が１点付加されることとなります。反則金はありません。